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「メールが届かない!」問題と対策

アストラザスタジオ通信 No.22 2024.1.30

メールを使った悪質商法やウイルスメールから受信者を守るため、メールサービス運営会社はさまざまな取組みをしています。利用者が安心して使えるようになる一方で、「送ったメールが相手に届かなかった」とか「お問合せフォームからの自動送信メールが届かない」といったトラブルのご相談を最近受けるようになりました。問題の内容と対策をご紹介します。

【目次】

1.Googleが導入した新たな仕組み
2.安心と引き換えに新たに発生した問題
3.必要なメールを正しく送受信するには
4.お気軽にご相談ください

1. Googleが導入した新たな仕組み

不特定多数に大量配信される迷惑メール。中にはコンピュータウイルスを仕込んだものもあり、多くのユーザーが悩まされています。この問題を軽減するために、メールサーバー運営者やメールサービス提供者は、不要なメールを迷惑メールと判定したりブロックしたりと、さまざまなフィルタ機能を開発・実装しています。世界最大のメールサービスのひとつ、Gmailも例外ではありません。

Googleによる「なりすまし」メールや迷惑メール防止の取組み

Googleは対策として、2022年11月より、個人用 GmailおよびGoogleが管理するメールサービスにメールを送信する新規送信者に対して、SPFまたはDKIMという身元認証の仕組みの設定を義務付けました。これによりGoogleは、新規送信者からのメールをランダムにチェックし、送信者の身元がしっかり確認できるメールだけを受信フォルダに入れ、認証の仕組みがまったく設定されていないメールは拒否するか、迷惑メールに分類するようになりました。

2024年2月からさらに厳しく

先ごろGoogleが発表したところによれば、2024年2月以降、Gmailアカウントに1日あたり5千件以上のメールを送信する送信者に対しては、送信メールの認証、未承諾メール送信の禁止、受信者がメール配信登録を容易に解除できるようにすることの3つを義務付けました。

2. 安心と引き換えに新たに発生した問題

メリットが多いこの規制ですが、一方では意図に反して迷惑メールに判定されたり、受信がブロックされるケースがでてきました。利用者数15億人以上と言われるGmailですから、受信規制強化は大きな影響を及ぼします。 特に昨年夏頃からは、「Gmail宛てに送ったメールが届いていない」「お問合せフォームの自動メール送信機能がうまく動いていない」といったお悩みを聞くようになりました。

確かめてみましょう

  • Gmailアドレスにメールを送り、受信の有無を確認しましょう。受信フォルダではなく、迷惑メールボックスに入っていたり、全く受信されていなければ要注意です。
  • お持ちのホームページにあるお問合せフォームをテストしましょう。連絡先メールアドレスにご自身のGmailアドレスを入力して送信し、そのGmailアカウント宛てと、問合せ受付担当者の両方にメールが届くか試してみましょう。問合せ者への自動返信機能のないフォームであれば、問合せ受付担当者の受信確認だけでOKです。

3. 必要なメールを正しく送受信するには

テストの結果、不具合の可能性が見つかったら対策を講じる必要があります。Gmailアカウントに送られたメールが、迷惑メールと判定されたり受信拒否されたりするのは、送信されるメールでSPF、DKIMと呼ばれる設定がされていないことが原因のひとつです。SPF、DKIMとはメール送信元ドメインが部外者に詐称されていないことを証明する仕組みのことで、Googleは対策として以下のように説明しています。

(Googleのサイトから抜粋)

ドメインにSPF、DKIM、DMARCのメール認証方式を設定してください。メールの認証には、次のような利点があります。

  • なりすましメールやフィッシングメールなどの悪意あるメールから受信者を保護できます。
  • ご自身と組織をなりすましから保護できます。
  • Gmailで拒否されたり、迷惑メールに分類されたりする可能性が低くなります。
  • ドメインプロバイダで、送信ドメインごとにメール認証を設定します。

4. お問合せフォームの修正はお気軽にご依頼ください

皆さまからGmailアカウント宛てに送信されたメールが、迷惑メールに判定されたり届かない場合は、ご契約のメールサーバー運営会社やドメイン管理会社に対策方法をお問合せください。

一方、お持ちのホームページに実装されたお問合せフォームの不具合は、メールサーバー運営会社などでは対応できません。プログラムを含めた修正が必要となりますので、当社にお問合せください。調査の上、修正費用のお見積りを差し上げます。

送信メールに使われるドメインの認証は、今後Googleに限らず他のメールサービス等にも拡大する可能性があります。当社もその動向を注視し、適宜皆さまにお伝えしてまいります。


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